川崎市 U様

私と藤本さんとの出会いは、今からおよそ五年前。
友人の紹介で 広島のSOUND DENへ、JBL・Hartsfieldを聞きに行ったのが、始まりだった。
 
それまでは、VITAVOXのモニタースピーカーを、QUADの真空管アンプで鳴らしていたが、Hartsfieldの聞かせるその音は、まさに圧巻。音像定位、スケール感、さながらコンサートホールに居るようなその余韻は、今まで耳にしたことの無い経験だった。
 
私は、自分自身でピアノも弾くので、ピアノの音を納得できる音で鳴らしてくれないと、我慢ならない。Hartsfieldが聞かせるピアノは、まさに絶品で、特にその中低音は、他に類を見ない。

比較試聴した、タンノイGRF(オリジナルRED)や、その他のハイエンドなるスピーカーも、結局私の興味の対象には、なり得なかった。
 
Hartsfieldが到着してから、その能力、表現力を十二分に引き出す為の格闘が始まることとなった。

ルームチューニングに始まり、パワーアンプは、QUAD、Mclntosh、Marantz等、色々試行錯誤を重ねたあげく、藤本氏自作の300Bパワーアンプに換え、Marantz#7、TD124を導入し、CDプレーヤーも最終的にSONY CDP-X5000(藤本氏によるチューニングversion)に切り替えた。
 
この藤本versionの実力は驚異的で、藤本理論の集大成とでも言うべきであろうか、長年の研究成果が見事に音質に表れており、これまで愛用していたSTUDER A730は、これで引退することとなった。
 
最近、藤本氏の勧めで 氏自作の玉砂利ステンレスベースを、Hartsfieldの下に敷き、さらに3点支持ステンレスベースでスピーカー自体を支える、と云う事を試みたが、その効果は絶大で、音場が広がり、奥行き感が更にはっきりと出る様になった。
 
SOUND DENと私との関係は、主治医とのそれと同じだと思っている。
東京と広島という距離的な不便さは多少あるものの、藤本さんは、定期的に我が家を訪ね、入念にHartsfieldの音をチェックし、必要であればチューニングをする。
 
それは、昨今、殆どのオーディオ店が商品を売ったら売りっぱなしで、音質向上を追求する能力、技術、理論、工夫等を全く持ち合わせていないというこの現状からすれば極めて稀な事である。
 
スーパーCDの登場で、今後、新しいSACD PLAYERが、各メーカーから発売になるだろうが、私としては、藤本versionのSACD PLAYERが完成するのを、楽しみに待ちたい。




スピーカー JBL Hartsfield (初期型 オリジナル)
アンプ DENTEC 300BS
プリアンプ MARANTZ#7(チューニング済)
(フォノイコライザーとして使用)
D/Aコンバーター YAL YFD-18
プロトモデル
アナログプレーヤー TD124/II+ Ortofon RF297
CDプレーヤー Sony CDP-X5000  
DENTEC TUNE
DENTEC ST-BASE V.E.S SLC SDC SSC SPC SPT

  今回も車で川崎まで行ってきました。
マンションの6畳にハーツフィールド!というかなりシビアな条件のUさん宅。
普通のオーディオショップなら逃げ出したくなる様な条件です。
最近は低域の解像度に不満を持っておられましたが、1本のスピーカーにV.E.S/Sを3台使いそれぞれにST-BASEという苦肉の策を実施!
やった本人がびっくりする程見事に解決しました。
伺う前のUさんの沈んだ電話の声も最近は弾んで聞こえます。
by 藤本

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